アクアリウム:ミナミヌマエビ屋外繁殖の失敗とその考察

ミナミヌマエビを屋外繁殖させてみようと思い立ちました。
それはミナミヌマエビは屋外で通年の繁殖・維持に成功すると、寒さにも暑さにも強く、少しぐらいの水の汚れにもへっちゃらな強健個体となると噂を耳にしたためです。
ミナミヌマエビ - アクアヴェイパー


飼育の方法

まず発泡スチロールのトロ箱を用意します。
鮮魚店で使われているあれデスね。
これに水槽の水を張り、水草を放り込んでスタートです。
エアレーションも濾過も要りません。

ミナミヌマエビセール

さて、まずはヌマエビを買ってこようと思い、いくつかペットショップの情報を調べると
どうやら4日にセールで格安でヌマエビが手に入るということだったので、4日にお店に開店前から並びました。

おかげでミナミヌマエビ20匹をゲット。
加えて本水槽に入れる目的のアフリカンランプアイも10匹入手しました。

目だけが青く輝いてキレイで小さな魚です。

また、賑やか過密水槽に逆戻りです...

さておき、繁殖発泡スチロール用のヌマエビは、高温さえ乗りきれれば何とか生きてくれるとは思うんですが、
ダメな場合、エアレーションだけは考えないといけないかなぁと考えてます。

飼育初日

水槽から飼育水を発泡スチロール箱に移し、アナカリス、ウィローモス、アメリカンスプライトを浮かべます。
1日目の発泡スチロール水槽ではまだ死骸は確認できませんでした。

むしろ1匹は抱卵していましたので、2週間後には幼生が生まれるんじゃないかと思います。

ただ、抱卵中のミナミヌマエビもビックリすると脱卵してしまい、脱卵した卵はカビが生えてしまうだけだそう…

飼育3日目

時間が経過するごとにエビの死骸が増え続けています。。

やはり、夏季で気温も水温が30度以上になることそれに伴う酸素不足が原因なのではないかと感じました。

加えて、妙な虫が沸いてきました。

水中にぎょう虫みたいな虫がわきはじめ、アナカリスの葉っぱを喰っているようです。
ひじょーにきもちわるい!!!!

どうやらアブの幼虫みたいですが、成虫を防ぐ網でも張っておかないと外敵の侵入を防ぐことは難しいようです。

そして、えびの糞による亜硝酸発生とコケの蔓延。
さらにエビの死骸が増えます。

飼育7日目

ミナミヌマエビは意外と糞の量が多く亜硝酸も検出されてます。
しかし、アナカリスと一緒に入れたモスの成長具合もよく、枯れかけのアメリカンスプライトを入れたら新芽が伸びだしています。
やっぱ太陽光は偉大だなぁとそう思いました。

しかし、肝心のヌマエビは6匹死亡。
この暑さじゃ仕方ないのかもしれないが、果たして稚エビ誕生に至るのか!?

飼育8日目

事態急変。
今日もまた3匹の死亡が確認されました。
しかも抱卵体が死んでいたのはちょっとショックですね。
脳みそのあたりが赤くなってる様子を見ると間違いなく酸欠症だと思われます。
エアレーションしないとまずいかなぁ。。

飼育2週間目

10匹を切ってボウフラもわきはじめたところで断念しました。

およそ2週間で死屍累々になり。
残りのエビを水槽にもどすことにしました。

が、生き残っていたエビたちも瀕死の状態であるところに、水質が変わるという弱り目に祟り目状態で、最後に生き残ったのはたった1匹。

こいつだけは、なぜかブラックタイガーのような黒い色で目が薄茶のクリーム色のかっこいい進化を遂げました。

結論

屋外飼育では不要な外来生物の制御、水温、苔、窒素体のコントロール。
これらをうまく回すのは至難の業です。

そんな中選別されて生き残るサバイバーはすごいと思う半面、水棲生物は扱いが難しいなと思いました。

考察

ミナミヌマエビが死んでしまう原因としては以下が挙げられます。
  1. 水の高温化
  2. 高温による溶存酸素の低下
  3. 硝酸類の高濃度化
  4. 植物が成長できず硝酸吸収ができていなかった
水の高温化は昨今、35℃すらも容易に超す夏では防ぎようがないため、気温が低くなる季節を狙って買ったほうがいいかと思いました。
溶存酸素に関しても水温さえ高くなければ、水草以外の光合成以上に水面でのガス交換もありますので、さほど気にしなくてもよいのかもしれません。

硝酸類に関しては植物が水に適合してガンガン成長する状態であれば水草が窒素を利用できますが、そうでなければ硝酸類は貯まる一方。
例えば水槽の水を使うならば、順化して育つようになったマツモやアナカリスを使えばそういうこともないのかもしれません。

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