かじられるパールグラスとかじられないパールグラス

長年育成しているパールグラス。
ときには魚にかじられ新芽がなくなり茎だけの無残な姿に成り果てるときもあれば、新芽が隆盛し十字の葉が生い茂り心を和ませる姿を見せてくれるときもあります。

そして、どうしてかじられてしまうのかやっとこさ答えがわかった気がします。



かじられる原因

パールグラスがかじられるのは、パールグラスが調子を崩しているときです。
パールグラスは成長の早い水草である半面、肥料・水質が合わない場合途端に調子を崩し、こうなると草を食べないはずの魚がパールグラスの新芽をかじってしまいます。
おそらく柔らかくて食べやすい状態になっているんでしょうね。

そうなると二重苦で成長が悪い上に新芽がかじられ、ますます成長しなくなるという悪循環に陥ります。

これに何度悩まされたことか。
成長しないパールグラス、新芽を食い荒らされ下葉も色が悪い。
ラミーノーズテトラにかじられ茎ばかりとなったパールグラス

かじられないパールグラス

一方で全くかじられないときがあります。
それは上記とは真逆の水質がマッチし、パールグラスの頭頂に新芽が一斉に生い茂っているときです。
生い茂るパールグラス、十字の新芽がかわいい
隆盛してかじられなくなった強いパールグラス

この場合、活きがよくて美味しそうにも見えるんですが、魚は食べないんですよね。

パールグラスの好む水質

まずはGHが高い水質と言われていますが、これはそんなに重要ではないです。
というのもGH10でも育つしGH3でも育つので対して重要ではないということがわかりました。

ただ、GH10のときにスイッチが入った状態では匍匐するわ生い茂るわで大変な勢いを見せたことがあります。
光も3波長の昼白色蛍光灯をつけただけですから極端に強い光を当てているわけでもなく、CO2点可などもしていません。

GH3の場合は匍匐こそあまりしていませんが、順調に育っています。

水質のマッチング

結局パールグラスらの好む水質というのはカルシウム・マグネシウム・カリウムのバランスがとれているか否か、これに尽きます。

要約すると
  • カリウムが多すぎれば魚の餌食
  • カリウムが少なすぎれば成長がごくごく遅い
肥料バランスが整うとすごい勢いで成長して生い茂る。

長年飼育していてやっとこの結論に至りました。

効果のある肥料

アクアリウム用品だとカルシウム・マグネシウムのみを強化する製品はないと思います。
あったとしてもちょっと特殊な品ですかね。

こういう場合は園芸用肥料をチョイスしてアクアリウム用に改造したいと思います。

カルシウム・マグネシウム液肥

園芸用の苦土石灰肥料を買ってきて2~3粒を100ccの水に溶かします。
これは水道水でよいですが、そもそも水溶性のものではないため、粒が消えるまでには1日ぐらい。
その後、添加するときにはよく振って均質な状態にしてから添加するようにします。



カリウム過剰であることをつゆしらず、イニシャルスティックをせっせこ追肥していてどうしようもなかった水槽にこのカリウム・カルシウム溶液を毎日2ccずつ添加して見てみると、2週間後にやっと成長の兆しが見えてきました。
おそらくはカリウムとカルシウムの吸収バランスがやっと平行になってきたと思われます。

ただ、一気にドボドボすると様子を見る間もなく逆転してしまうこともあり、これはカリウム不足より厄介になってしまいますので毎日少しずつが失敗しない方法だと思います。

また、一度カリウムを大量に吸収してしまうと肥料バランスを整えてもすぐに成長の兆しは見られません。

カリウム肥料

イニシャルスティックはNPK比率が0-0-20と強烈すぎるのと、遅効性で一気にカリウムのエミッションに入るため、こなれて硬度が高くならなくなった水槽では取り扱いが難しい部類に入ります。
そこで、ここは液肥を使います。
炭酸カリウム溶液10%を作成しこれも2ccずつ添加するのが良いと思います。


炭酸カリウムはそのへんのお店では売っていないため、Amazonでの通販で入手します。
ホームセンターで入手できるものは硫酸カリウムになります。
植物肥料としては一般的なもので合成も簡単なので炭酸カリウムと比較すると安く購入できます。
濃度が高いのでこれも水溶液で10%程度にして使用します。


カルシウムとのバランスが良くなってからはカリウムを添加すると成長にブーストがかかるようになりました。
液肥は濃度が低いため、量さえ間違わなければ少しずつ添加でちょうど良さげなタイミングを見つけやすいです。

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