アクアリウムをやっていると殺虫剤は使えません。
なぜならばダニ用殺虫剤の成分には魚毒性があり、魚やエビに甚大なダメージがあります。しかし、昨今の住宅事情といえば高気密住宅!
水槽のある部屋の夏はまさに高温多湿!!
ダニにとっては天国(エルドラード)!!!!
そうなると飼い主にとっては虫刺されが恒常化した地獄の毎日が待ってます。
そこでダニどもを殲滅するための方法と効果を調査し、自分にあった方法を選択して実践しました。
ダニ用の殺虫剤は本当にダメ?
ダニに効果がある殺虫剤はピレスロイド系がよく使われています。例えばダニアースシリーズに使われているフェノトリンもピレスロイド系の有効成分で、人や鳥には効果が少ないものの虫には効果てきめんでよく使われます。
しかし!
魚毒性も高くアクアリストには使用に関して注意が必要です。
フェノトリンの魚毒性
ちなみにコイのLC50値は0.13ppmとごくごく低濃度で魚を半数致死に至る力があります。特にノックダウン効果(ボクシングでクリーンヒットし相手がひっくり返るような状態)があり、浴びた虫は文字通りひっくり返ります。
このように愛する魚に甚大なダメージをもたらす薬は水槽がある部屋では使用不可と考えてよいでしょう。(もちろん魚毒性の低い殺虫剤もあります)
敵を倒すには敵を知れ!ダニの種類?
ダニには種類がいっぱいあり、家の中だけでも40~50種類ほどいると言われています。代表格は以下の3種です。
- チリダニ
- コナダニ
- ツメダニ(吸血)
チリダニとコナダニ
チリダニ、コナダニは吸血はしません。人の皮脂や髪の毛を食べて生きています。
まるで無害な生き物に感じますが、大量に湧くために死骸と糞がアレルギーの原因となります。
かゆみの原因!ツメダニ
チリダニとコナダニが殖え始めると、こいつらを吸血するツメダニも殖え始めます。そうすると、ツメダニは人もぶっ刺すようになり、刺されると激しいかゆみが起こるようになります。
つまり、敵(ダニ)はコナダニ・チリダニごとぶっ殺さないといけないということです。
ダニ被害甚大!ダニのシーズンは?
ダニが活発になるのは20℃以上で湿度60%を超える時期、つまり6~9月がダニシーズンと言えます。卵の数はチリダニでは一日数個、それが20日間で孵化し、3週間で成熟します。
3ヶ月の寿命の中で300~400ほど卵を産むと言われ、ねずみ算式に500倍にまで増殖すると言われています。
加えて、寒さや乾燥では死なず休眠状態になるだけですから、越冬は容易にしてしまいます。
流石にマイナスになれば死ぬでしょうと思ってましたが、実はマイナス10度でも生き残るほどで、人にとって快適な住居ともなると冬でも殖えてしまいます。
単純な生命体ほど生命力が強いから始末に終えません。
さぁこんなやつら、どうやって退治したらよいのか。。
殺虫剤に頼らない!ダニをぶっ殺す方法!
さて、もはや超小型の兵器とも思えるような超生命体のダニ共をぶっ殺すにはどうしたらよいか。
方法は色々と実しやかに囁かれていますが、どうも信憑性が薄いものばかりです。
特に業者サイトなんかは自分の製品を売るために書いた記事なので公平さに欠けます。
インターネットの情報は複数あつめて同じ情報がかかれているか、もしくはエビデンスがしっかりした研究の情報を見るのが一番です。
水の力!水攻めで根絶(効果:★☆☆☆☆)
ダニ共を水攻めにして一網打尽!!と思ったら、ダニ共は水に沈めても1週間死なないとも言われています。
例えば水で洗い流そうとしても、ダニの足の先にはひっかけてふんばるための爪や吸盤があり、布製品の繊維にがっしり取り付くためそう簡単に流れないんですね。
よって、洗濯ではダニを殺して流しきるということはかなわず、洗濯では生きてるダニを5割程度しか落とす効果がないと言われています。
ただし、ダニの死骸やうんこは簡単に除去できますのでやっぱり洗うことは効果があると考えてよいでしょう。
加えて、ダニのうんこは水溶性です。
ドライクリーニングでは落ちないのでその点注意を。
科学の力!レイコップで駆逐(効果:★☆☆☆☆)
一時期はやったレイコップ。
UVで殺菌効果に加えてダニをも一網打尽!!!
と思ったら、やっぱりUVだけではダニは死にません。
UVで死ぬなら天日干しでほとんど死ぬはずです。
発売されたばかりのレイコップは吸引力もなくダニも退治ができないものでしたが、現在は吸引力が上がった製品に生まれ変わっています。
ダニの死骸やフンの掃除には使いやすいものです。
太陽の恵み!天日干しで殲滅(効果:★★☆☆☆)
太陽の強い光の力でダニを抹殺!
と思ったら、暑けりゃフトンの裏側に逃げます。
よって逃げ遅れるようなダニ共しかぶっ殺せません。
でも、たまには天日干しは良いと思います。
干し終わったフトンにレイコップでゴミを吸い取るといった方式は有効だと思います。
しかし、車の中にダニの死骸が散乱したり、ダニが車の中で生き延びてしまうことを考えると勧めていい方法かどうか悩みます。
これはあんまりやらないほうがいいんじゃないかなぁって個人的には思います。
番外編:炎天下の車の中で皆殺し(効果:★★★☆☆)
炎天下の車の中は室温が50℃を有に超えることから、ふとんを車の中にいれてしばらくおいておけばダニは皆殺しにできるだろうという特集がNHKで組まれていたようです。しかし、車の中にダニの死骸が散乱したり、ダニが車の中で生き延びてしまうことを考えると勧めていい方法かどうか悩みます。
これはあんまりやらないほうがいいんじゃないかなぁって個人的には思います。
エンジニアの努力!サイクロン強力吸引でダニ共を鏖殺(効果:★★☆☆☆)
掃除機にはダニ掃除モードなるものがついていたり、掃除機でダニを殺す機能がついていたりします。
では、ダイソンの強力サイクロンでダニを吸い込み皆殺しに!!
と思ったらそうは問屋がおろさない。
ダニが死ぬメカニズムは、強力な吸引力でダニを吸い込み、吸い込んだ途中でホース内で激突して死ぬという流れだそうですが掃除機の中でもダニは生き残っていることが多いという話もあります。
加えて、ダニ自体は強力な爪と吸盤を備えていますので、フトンの繊維にしっかりとしがみつき離しません。
よって、掃除機では生きたダニを吸い切ることは難しいんですね。
でも、干したフトンをパンパン叩くよりも掃除機で吸引したほうが確実に吸い取ることができます。
熱の力!50℃まで昇温しダニを根絶(効果:★★★★☆)
50℃まで昇温するとダニ共は確実に死にます。理由はダニの体液、タンパク質は50℃付近で長時間いると固まりだすからです。
証拠ヴイは次の動画を御覧ください。
しかしながら、人間だって暑いところにいれば死ぬまでとどまり続けず涼しいところにいきますよね。
ダニだってもちろん同じで蒸し焼きになる前にその場から逃げ出します。
証拠ヴイであるように50℃まで加熱して死ぬのは低い温度への逃げ場のない実験状態にあるからなんですね。
ということは、逃げ場をなくして熱くすることがもっとも効果的であるということです。
ダニ抹殺には昇温!
ダニを殺し切るには50度までの昇温が必要であることがわかりましたが、では昇温して抹殺する方法について調査した結果を記します。
60℃のお湯洗いで完全鏖殺(効果:★★★★★★★)
ダニを確実に殺す方法として、60℃のお湯で洗うサービスを扱っているお店があります。。これなら逃げ場もないし間違いなくダニ共を鏖殺可能です。
おふとんを宅配便で送付し、お湯洗いでダニも汚れも綺麗サッパリすることは間違いありません。
ただし、素材によっては洗えないこともありますし何よりお金もかかります。
それにお布団以外にもソファーなんかもダニが大量発生しますし、ソファーを洗ってくれというのも無理があります。
やはり、自宅で実行できる方法でダニをぶっ殺したいと思いますよね。
布団乾燥機による昇温!!(効果:★★★★☆)
家庭でできる効果が高い方法はやっぱり布団乾燥機のようです。電気屋を見ると主流となっているのは手軽さを優先したホースをぶっ刺すだけのタイプでがこちらのタイプの布団乾燥機は乾燥が目的です。
ダニ退治に効果がゼロ!というわけではないのですが、ホース付近だけが熱せられ、離れた箇所にまでは熱が均一に伝わらないのです。
こうなると、どうしてもダニが逃げて生き延びてしまいます。
対してマット式のタイプは均一に熱が伝わりますので、布団全体を50度以上の高温にしてダニをぶっ殺す事ができると言われています。
おすすめの布団乾燥機(ダニ鏖殺目的)
いろいろなサイトで実験していますが、ダニ鏖殺目的とするものは皆マット式です。
マット式でかつきちんと50度以上に熱することができるタイプを紹介しています。
三菱 フトンクリニック
ダニパンチ機能なるものがついていることとマットが大きいことが特徴です。
商品名もフトンクリニックと銘打っているだけあって、ダニ殺しにはこれが一番良いようですが、ダニ退治に特化しすぎたため売れ筋とは言えず、加えて不人気のマットタイプ乾燥であることから主力製品とは呼べず、一般家電量販店では売られていませんでした。
しかし、金額に糸目をつけないのであれば最もダニ退治に効果があるようですので、ネットで購入するのが一番良さそうです。
三菱orシャープ 布団乾燥機
マットタイプは不人気のため、通常は安い価格帯で売られています。パナソニック、三菱のマットタイプを採用した機種はどちらも単純な構成ですが、50℃付近まで熱することができるマットタイプです。
三菱のほうがちょっとだけ消費電力が高いので熱量も強いようです。
よって私が選んだのは三菱のAD-X50-W。
三菱のAD-X50-Wのレビュー
実際に使ってみると…
まず、本体からホースを取り出します。
ホースは蛇腹になっており、90cmまで伸び縮みさせることができて本体内にホースとマットを収納できます。
マットは敷くのが面倒と聞いていましたが、実際に目の当たりにしてもそれほど大変とは思いませんでした。
マットをフトンの上に広げ、口が開いてる方にホースをぶち込み、マジックテープで脱落防止、そいでダイヤルを90にひねるだけです。
あとはフトンが熱くなってダニ共蒸し焼きになるのを待つばかりです。
写真はイメージ図で、実際にはこの上に軽くて保温力がある掛け布団を敷いて熱が逃げないようにします。
あとはフトンが熱くなってダニ共蒸し焼きになるのを待つばかりです。
写真はイメージ図で、実際にはこの上に軽くて保温力がある掛け布団を敷いて熱が逃げないようにします。
静音性
もっと吹き飛ばすような風量が出るのかと思いましたが、実際はそれほどではなく音は静かだと思いました。もちろん寝るときのような静寂なときにはうるさく感じますが、日中の生活時間帯なら騒音で迷惑をかけるようなことはまずないですので集合住宅でも安心して使えます。
夏場の使用
夏場の使用は流石に部屋が暑くなります…そこで、出かける前にセットして置くのがよさそうですね。
結論
ダニを完全にぶっ殺すのはプロに頼むしかないのですがソファーなんかは流石に頼めませんから広範囲にダニを退治したいのでしたらやはり布団乾燥機を購入するのが一番だと思います。以下の3つを守って使い続けることで虫刺されはだいぶ少なくなりました。
- 布団乾燥機を継続的に使ってダニの数を減らすこと。
- 乾燥後は掃除機で死骸やうんこを吸って清潔に保つこと。
- 洗えるものは選択してダニの餌を極力なくすこと。
ダニに効果のある乾燥機は思いの外安く買えますのでアクアリストは布団乾燥機を一台持っておくことをおすすめします。
0 件のコメント :
コメントを投稿
メッセージをもらえると嬉しいです。