底面フィルターで育たない原因の考察
飼育し始めた頃はエバグリ式の解説に従い、未処理大磯を低床に使い、初期の水質の硬度を少し高くするため博多の塩を加えてスタートしました。水が出来上がってきてからは大磯向きのパールグラスは横にも縦にも隆盛し、流木に載せたウィローモスは流木どころか低床まで到達後四方に広がり、アメリカンスプライトは水面からしょっちゅうはみ出て白化するほど成長していました。
パールグラスやアメリカンスプライトは硬度が高い水質を好むとされていますが、ウィローモスは適応できる水質の範囲は広いものの弱酸性のほうがよく育つはずです。
それなのになぜ水草が育ったのか、そして今は全く育たなくなってしまったのか家が得てみました。
底面フィルターに不備があった
底面フィルターの煙突が斜めなのがどうしても気になってちょっと引っ張ってみることにしたんです…そしたら吐出パイプがあっけなくスポンと抜けてしまいました。
吐出パイプの向きを変えるときにすのこと吐出パイプの連結部分が一緒に回って外れてしまい、暫くの間は底面フィルターとパイプがつながっておらず、底面フィルター機能は働いていませんでした。
しかし、このときこそ水草がすごい勢いで成長していた頃でもあります。
それを苦労してリセットせずに再接続してから全く水草が育たず、育つのはマツモだけとなっています。
吐出パイプ調整後の成長具合
正しくセットしてからというもの根を張るタイプの水草が全く育ちません。ハイグロフィラ・ポリスペルマ、ラージリーフハイグロ、アンブリア、バコパなどなど、育成が容易な入門種を何度となく試してみましたが、導入1週間程度で成長をやめ、あとは枯れてエビの餌になっています。
また、葉から養分を吸収するタイプのアヌビアス・ナナも矮小化を続け、ナナプチ程度の大きさになり、最終的には黒ヒゲゴケに覆われてしまいました。
このことから以下のポイントを水草成長阻害の原因と仮定しました。
GHが低くなった
大磯に含まれる貝殻が急速に溶け出しGHが低くなったことが原因であろうということ、GHが低くなってカリウム余計になっているかもしれないということです。低床の水流が強すぎる
吐出パイプを正しく設置したことで、低床に水が流れるようになったことから根がはれず成長できないのではないかとも考えられます。しかし、低床が好気条件になると根張りがよくなるという話もあるますし、逆に嫌気状態でないと根が張れないという意見もあります。
低床の好気・嫌気に関しては、好気のほうが育ちやすく、嫌気状態では光合成反応で得られた糖が活発に利用されないそうなので、好気的環境のほうが育ちやすいようです。
陸生植物をプランターに植えた場合も、たっぷりと水をやって土中の空気入れ替えをしたほうが植物がイキイキすることも好気条件が良いということを示しています。
GH低下とカリウム過多の複合技
当初は伯方の塩を加えた飼育水でスタートしてます。これはエバグリ式で推奨しているミネラル分添加の方法で、塩化ナトリウム分に関しては気にする濃度にはなりません。
また、カルシウムは大磯中の貝殻が供給することでGHが高い状態にありましたが、貝殻が溶けてなくなり伯方の塩のミネラルも水換えで失われていって、結果としてGHが低下することでカリウム要求量が下がってしまった可能性も考えられます。
加えて大磯砂にイニシャルスティックを埋め込んでありましたので、カリウムが継続的に放出されているのに、GHが低下してカリウム要求量が少なくなったため、結果としてカリウムが過剰になってしまっていることも考えられます。
ブライティK添加による水草萎縮の記録をつけているブログも有りました。
[水槽の悩み] カリウム過剰添加症状
肥料の他に塩素中和剤にもカリウムが添加されていた
私の水槽ではカリウム溶液を直接添加しているわけではありませんが、ホームセンターで買った塩素中和剤にはカリウム強化と書いてあります。この塩素中和剤に含まれているカリウムが思いの外高濃度という話もあり、水換えのたびに高濃度カリウムが入ることで、pH上昇+カリウム過多となったせいでマグネシウムやカルシウムイオンのバランスが崩れ吸収阻害を起こしている可能性が考えられます。
とりあえずは、埋めてしまった肥料を取り出すのは難しいですし、そもそもカリウムは水換えで失われる(新たに供給もされない)ので、塩素中和剤にはチオ硫酸ナトリウム(ハイポ)溶液を使って、pHを変化させずカリウム濃度も上昇させない状態でどうなるか。
試してみたいと思います。
続きの記事はこちらです。
アクアリウム:水草が成長しない原因考察「カリウム過多」
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