アクアリウム:ニューパールグラスを大磯で育てる

パールグラスといえば、大磯砂でも育ち、中景から後景まで使用でき汎用性が高く生い茂ると美しい水草です。
しかし、最近出回っているパールグラスはソイルでも育つ「ニューパールグラス」ばかりです。

ニューパールグラス

「ニュー」パールグラスが出回る理由

ニューパールグラスは元祖パールグラスに比べ葉の枚数が少なくボリューム感に欠けますが、ソイルでも育ちます。
結局ソイルを売って稼ぎたい熱帯魚用品メーカーとしては、元祖パールグラスのように大磯向きの水草が出回っては困るわけです。

そのため、元祖パールグラスは駆逐され姿を消し、ニューパールグラスが「This is パールグラス」の座を奪ってしまったようです。

パールグラスの種別と種類

しかしながら、ニューパールグラスと元祖パールグラスは別品種ですので区別するために大磯向きのパールグラスを「元祖パールグラス」と、ソイルでも育つパールグラスを「ニューパールグラス」と読んで区別されています。

他、キューバパールグラスやラージパールグラスなどがあります。
   

ネット情報は混在している

沢山の種類があることがわかりますが、名称に「パールグラス」という名前がつくので、元祖パールグラスを調べたくて検索しても人気の高い「キューバパールグラス」か「ニューラージパールグラス」がヒットしてしまいます。

ニューパールグラスに適した水質

水草紹介サイトでは硬水を好むだとか硬水を好むくせに弱酸性の水がいいだとか、水質が一体どの程度がよいのかよくわからないのであります。

少なくとも以下の水質ではほとんど育ちません。

メイン水槽

  • 低床:大磯
  • pH:8
  • GH:4
  • KH:3

pHとGHにだけ焦点をあてると、pHがかなり高くGHが非常に低いことがわかりました。

GHがコレだけ低いとなると、添加したカリウムは有効活用できてるようには思えません。
pHはモス何とかを水槽に浮かべれば簡単に下がるので無視。

育たなかった原因(2018/8/7追記)

育たなかった原因は必要以上のカリウム添加でした。
塩素中和剤に濃いカリウムが入っていたため水換えのたびに必要以上にカリウム供給がなされていました。
解説記事:水草が成長しない原因:カリウム過多の可能性

赤玉土でのニューパールグラス飼育

大磯水槽ではしばらく育つ気配がなく、ラミーノーズテトラが頭頂の新芽を貪り喰ってしまい茎だけになって死滅してしまうおそれがあったため、17cmキューブのプラスチック水槽を水草退避水槽にしようと思いました。

キューブ水槽

植えた当初は全く育たず、黒ヒゲゴケが生えてきてしまいもうこれはダメだと諦めかけました。
  • 水温:気温と同じで10℃
  • 低床:赤玉土
  • PH:7
  • GH:3
赤玉土のおかげでpHが低く保っているみたいです。
GHが3程度では低いようなのでミリオンを入れたところ、低温でも新芽が出てきました。

ミリオンからカルシウムイオンとマグネシウムイオンが供給され肥料バランスが整ってきたんだと思います。

このことからpHは低くミネラル分がある方がニューパールグラスの育成には良さそうです。

ヤマトヌマエビの導入

本体水槽でフレークフードの味を覚え、苔を食べなくなったヤマトヌマエビをプラスチック水槽にヒーターもないこの小型水槽にヤマトヌマエビ2匹を強制連行。
そうすると、少しずつ、少しずつではありますが枝上の黒ヒゲゴケが減っていくではありませんか。

しかし、パールグラスの葉は欠けることもないため、ヤマトヌマエビはパールグラスを食害しないようです。

赤玉土のメリットとデメリット

最終的には大磯では考えられないほど強力な根を張り、すくすくと成長しました。
ソイル類が水草育成を容易にするというのは真実です。

多分、最初は余計なカリウムがたくさんあったのを赤玉土が吸着し、育成に向いた環境に整えてくれたんでしょう。

しかし、赤玉土の潰れて底に降り積もっていく姿をみると、そんなに長期維持はできず2年でリセットが必要になる理由もわかりました。

こう考えると私はやはり大磯砂を愛していこうと思いました。

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